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東邦シートフレーム株式会社のサイディング生産現場に潜入!

今回は、東邦シートフレーム株式会社の工場を訪問し、実際の生産現場を見学させていただきました。

東邦シートフレーム株式会社とは

写真は実業家・相川道之助氏。
1960年から東邦シートフレーム株式会社の会長を務めていました。


創業は1937年。
東邦亜鉛工業所として設立されました。
亜鉛鉄板の製造販売から始まり、1941年にはドラム缶、1971年にはスーパーサイディングなど領域を広げてきました。

工場は今回お伺いした八千代事業所のみ。 全てここで製造し、全国に配送しているそうです。
そのため敷地はとても広く、なんと約8万平米。

早速工場見学といきたいところですが、まずはサイディングとは何なのでしょうか?

サイディングとは

サイディングとは、建物外壁に貼る仕上げ板材のことを指します。
外壁の施工方法には湿式・乾式の2種類があり、サイディングは乾式の1種です。
(湿式には塗り壁、タイル張りなどがあります。)

サイディングの特徴としては、
  • 工事費用が安く済む
  • 耐水・耐天候性
  • 工場で生産されるため品質が安定している
  • 経年劣化しにくい
が挙げられます。

現在では、サイディングは国内トップシェアの外壁仕上げ材となっています。
またその中でも材質によって4つの種類に分けられます。
  • 窯業系サイディング
  • 金属サイディング
  • 樹脂系サイディング
  • 木質系サイディング
今回見せていただくのは、「金属サイディング」です。

東邦シートフレーム株式会社の金属サイディングの特徴

東邦シートフレーム株式会社には優れた機能性を付加した「FINEMETAL」があります。
FINEMETALで構成されたスーパーサイディングの特徴をご紹介します。

高断熱性

スーパーサイディングは裏打材にウレタンなどの硬質プラスチックフォームを使用
従来の外壁材に比べ、断熱性が大幅にアップしました。
 

高遮音性

断熱性だけでなく、遮音性能にも優れ外部騒音の低減に寄与します。
80dBの騒音が60~65dBに!

軽量で地震に強い

軽量のため建築物にかかる荷重が少なく、揺れに対しても重量による振り幅を最小限に抑えます。
片側固定の施工方法をとっているため、躯体のゆがみに対しても柔軟な対応性があり、脱落しにくくなっています。
 

凍害に強い

表面に金属を使用しているため、水分の浸透がありません。
寒冷地での急激な外気温の変化にもヒビが入る心配がありません。

防火認定品も!

スーパーサイディングは、「準防火構造」、「防火構造」、「準耐火構造」の認定品を取り揃えています。

以上のように、採用するメリットがたくさんあるスーパーサイディング。
それでは早速、プレコートコイルラインの見学をさせていただきましょう!
(工場内は撮影禁止のため、簡単な図を使って様子をご紹介します。)

プレコートコイルライン・1

ガルバリウム鋼板やアルミ合板などをアンコイラー(コイル状に巻かれた材料を巻き戻す装置)にセットします。
図では1つになっていますが、なくなったら差し替えるために、実際にはアンコイラーは2つありセットされています。
入側にまず大きなアキュムレーターがありました。
そこからまず前処理装置を通していきます。
前処理装置で行うこと:
 脱脂 → 水洗 → 表面処理 → 湯煎

前処理が終わると乾燥させ、ケミコーターに通していきます。
ケミコーターで化成皮膜を付ける処理を行うことで、その後の塗装のりが良くなるそうです。

プレコートコイルライン・2

そして次はプライムコーターへ。
プライム塗装とはトップ塗料の密着性を高めるための下塗りのことです。 ここで表裏の塗装を行っていきます。
塗装した後は300℃で乾燥させます。
その後冷却装置で冷まして中間検査台でチェックが行われています。

プレコートコイルライン・3

そしてトップコーターへ。
再度表裏に塗装を行っていきます。
プライムコーターでの工程と同じくオーブンに入れたのち、冷却します。
出口側にもリコイラーの前にアキュムレーターがありました。
こちらも完了したコイルの巻取りの時間稼ぎのためにあります。

このプレコートコイルラインだけで、全長450mほどあります。
最初にセットしてから塗装して出てくるまでに7分半程度かかるとのことでした。

塗装部門では、常に目視確認で仕上がりの状態を見ています。
ムラがあったり色が塗れていなかったりすると、原因が分からない場合は機械をストップさせて確認作業を行います。
ラインは7名で稼働させています。
かなり大きなラインだったのでほんの7~8名で稼働させているということに驚きでした。

金属サイディング

次に、金属サイディングの工場を見せていただきました。
ここでは、先ほどのプレコートコイルラインで塗装したガルバリウム鋼板などに加工を行っていきます。
アンコイラーに素材を設置し、アキュムレーターがあるところまでは同じです。
次に成形ロールを使い成形を行っていくのですが、カセットを載せ換えることで様々な形を作っていくそうです。
その後、予熱炉で温め、板の真ん中にウレタンを注入し、裏面材を乗せて硬化炉へ。
硬化炉を出てくる時には、満遍なく全体にウレタンが広がっています
どうして真ん中だけだったのにきれいに広がるのだろう?と不思議ですよね。
これは、ホットケーキと同じ原理で周りにも膨らんでいくそうです。
ムラが出ないようにウレタンの量や機械の回転数を調整していくそうなのですが、季節や製品よって細かく調整する必要があるとのことでした。

最初に作成したものをを明るいところに持って行って検査を行い、問題なければそれ以降は完成次第梱包を行っていきます。

東邦シートフレーム株式会社の強み

東邦シートフレーム株式会社の強みは「自社で塗装」を行っていること。
  • 色塗装を自分たちで行っていること
  • 鉄に限らず塗装が可能なこと
が挙げられます。

色塗装を自分たちで行っていること

塗装されたコイルを仕入れて加工のみ行う業者さんもいる中、東邦シートフレームでは塗装も自社で行っています。
実は、色の混ぜ方などは、日ごとの気温などでも変わってくるため、別の日に同じ色を作るのは難しいのだそうです。
それでも、ロットによって色の違いが少ないことを評価してくださるお客様もいらっしゃるそう。
それだけ東邦シートフレームの調色の技術はすごいということですね。
 

鉄に限らず塗装が可能なこと

色付けを自分たちで行っているので、材質を選ばず塗装が可能です。
ガルバリウム鋼板/アルミ/ステンレスなども塗装することができます。

一押し商品紹介

サイディングのおすすめ商品をご紹介していきます。

アサヒウォール25リンクル

特殊なちぢみ塗装で独特の高級感を生み出すサイディングです。
塗料の乾く早さの違いを利用し、独特なちぢみ柄を生み出します。
一般的にはサイディングは15mmくらいのサイズが多い中、厚みのある25mmというサイズは他にはないです。
ウレタンの発泡の仕方も高さがある分難しいのですが縦貼り専用で設計士さんにも好まれる製品だそうです。

7.5【ナナハン】

東邦シートフレームといえば、ナナハンの会社といわれるほど認知度の高いナナハン。
もともとナナハンはスタンダードなスタッコ柄デザインで展開しています。
昔はモルタルの壁が多かったので、吹付モルタルに似せたサイデイングを生産したのが始まりです。
現在でも出荷量はこちらが1番多いそうです。
※長さは3,048mmと3,658mmの2種類があります。ご注文の際はサイズ違いにお気をつけください。

7.5EX(ナナハンEX)

ナナハンのエクセレントバージョンとして生産されている7.5EX。
メタル+ライン系で新たなアプローチとして、金属でしか表現できない外観を形にしました。
柄が違うだけでかなり印象が変わります。
※長さは3,048mmと3,658mmの2種類があります。ご注文の際はサイズ違いにお気をつけください。

いかがでしたか

工場内にある東邦稲荷。
年末年始など皆さんでお参りされるそうです。


工場内の撮影ができなかったのが残念なくらい、工場では製品が次々に完成していました。
完成した製品をチェックする社員さんたちの眼差しは鋭く、こうして高い品質が保たれているのだなと感じました。

ご紹介したように、メリットの多い東邦シートフレームの金属サイデイング。
今ある外壁の上から施工することも可能なので、リフォームでもお使いいただけます。
ぜひチェックしてみてくださいね。

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