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【NODA】富士川工場見学

今回は富士山を見渡せる位置にある、ノダの富士川工場見学に行ってきました。
フロア・合板を生産する様子を案内していただきました。
(写真でノダ工場の後ろにちらっと写っているのが富士山です。)

ノダのこれまで

創業123年目となるノダ。
1902年 野田材木店創業。
その材木店の創業の地が、今回訪れた富士川工場です。
↑の写真の通称「マルジョウ」を屋号として使っていました。
1921年 ノダ製材所として、材木店から製材へと事業が変わっていきます。
1934年 海外からの輸入材を加工する合板工場へ。
 当時は東南アジアからラワン材などの広葉樹を輸入して加工していました。
1960年 加工建材期で付加価値のある商品開発を行っていきます。
 プリント合板の販売が始まります。
 今は壁はクロス仕上げが主流ですが当時は合板に木目のシートを張ったものを内装に使用していました。
1987年 総合建材期で今のノダらしい建具などの生産を行っていきます。
 自社の合板・MDFといった素材を生かして建具のドアや床を作るようになっていきました。

ノダの生産拠点

写真は今回訪れた富士川工場。(NODAホームページより写真をお借りしました。)

ノダの生産拠点は7か所あります。
静岡2ヵ所(富士川・清水)/海外3ヵ所/子会社2社
今回訪れた「富士川工場」についてご紹介いただきました。

富士山の麓にある富士川工場。
JR線路沿いに工場があり、昭和の時代はJRで丸太を運び滑車で工場に引き込んでいた当時の面影がありました。
今は富士川工場近辺は準工業地域となっており、周りに住宅もあるため、騒音や匂いに配慮した工場となっています。

合板事業は富士川工場/石巻合板/マレーシアの3拠点で行っています。
富士川工場ではヒノキとスギのみを使って合板を作っています
また、合板のサイズは長さ2000mmまで生産しています。

長尺物は石巻合板、マレーシアではラワン合板と各拠点で作成するサイズや種類が異なっています。
ノダでは安定した価格でフロアを供給するため、なるべく自社で作った合板を使っているそうです。

富士川工場は三角形をしており、特殊なのが工場の真ん中に道路が通っていることです。
こちらは工場の道路ではなく一般道。
そのため、富士川工場は西エリアと東エリアに分かれています。
【西エリア】
プレカット工場/ラスカット工場/ラミネート工場
【東エリア】
合板工場/フロア工場

広さは90,000㎡あり、約280名ほどの方が働いています。
 

国産合板について

政府により策定された「森林・林業再生プラン(農林水産省)」では「10年後の木材自給率50%以上」が目指すべき姿として掲げられました。
これにより当時は半分にも満たなかった国産材の利用促進が始まり、国産の丸太を使う努力をするようになっていきます。
ノダでも国産材をどのように利用していくかの検討が行われました。
2023年には、国産合板を利用した複合フロアの割合が増え、海外合板を使用したフロアの生産量が減ってきています。

昔からある合板工場は、外国産の原木も利用していたため、海沿い・港沿いに作られている工場が多い傾向があります。
一方、近年の合板工場は国内の山から降ろしてきた原木(針葉樹)を使う流れになっているため、内陸の山の近くに建設される傾向もあるそうです。

ノダで作られる合板

ノダでは、基本的に5プライの合板を作成しています。
桧・杉・桧・杉・桧 と重ねて作るのが基本です。
表と裏に使用しているのは桧。
杉に比べて見栄えが良いためそうしているそうです。
オール桧の商品もありますが、全てに桧を使うと、今度は杉をどこで使おうか?となってしまいます。
日本の人工林の面積構成比は、杉が44%。(参照:林野庁 令和元年 森林・林業白書
間伐材としても量が多い杉と見栄えの良い桧のバランスを取って今の構成となっています。

また、静岡県内の樹種としては
・静岡県東部地区(富士・富士宮・伊豆)…桧が多い
・静岡県西部(掛川・天竜)…杉が若干多い
といった違いもあるのだそう。

間伐材について

日本は、国土の約7割が森です。
実は世界第三位の森林国でもあります。

1位:フィンランド 2位:スウェーデン 3位:日本

ただ、近年森林の木の寿命、森の高齢化が問題になってきています。
森をそのままにしていると成長していきません。
育てるためには間伐しなければならない時代。
1985年以降、育てられてきた森達は、森を成長させるためにも切って利用する段階が来ています。
樹齢が30~40年経つと切ってあげなければなりません。
森をそのままにしてしまうと日が入らず、森が枯れていく恐れがあるそうです。
切ることで隙間に太陽の光が差し込み、森が生きてきます。
このような理由で間伐材として切った丸太をノダの工場では合板として利用しています

また、合板・フロアを作るのに二酸化炭素を排出してしまいますが、
森を育てるために間伐材を使用して森が茂ることで二酸化炭素を吸ってくれという循環が生まれます。
森から木を切るだけだと資源が減っていってしまうので植林も行い、資源の循環にも取り組んでいるそうです。

(画像参照:日経XTECH 森林の若返りを図り、多面的機能の維持を

フロアの工場見学

※工場内は撮影禁止だったため、文字のみでのお伝えとなります※

【フロアの製造工程】

防音フロア

1.シート貼りした基材に溝を入れる

ラミネート工場で加工されたシート貼り基材を運んできています。
防音性能を発揮するために、基材の裏へ網目状に加工がされます。

2.糊付け

基材に糊を塗布します。

3.クッションとなるスポンジを貼り、圧着させます。

4.塗装・乾燥

下塗・中塗・上塗(仕上げ)と工程を重ね、表面性能を作り上げています。

5.検査

擦り傷やホコリが入って凸凹してしまっていないかなどを全数目視で確認しています。

6.梱包

説明書を入れ、緩衝材もロボットが入れます。
QRコードを付けて管理し、物流過程でのヒューマンエラーの削減にも取り組んでいます。

1×6 フロア

基材 合板にMDFを貼り合わせて、24時間以上時間をあけて加工を行います。
3×6を1×6のサイズに縦に割ります。
厚みを整えます。

フロアを裏返して加工します。
サネ加工は工場の中でも囲われたスペースで行われており、1枚1秒ほどのスピードで進んでいきます。
隣には出来上がったサネをチェックする検査場所があります。
ガイド金物が置いてあり、サネの納まり具合を確認する際に使われているそうです。
サネの加工後、表面のコーティングを行います。
コーティングは、下塗・中塗・上塗と工程を重ね、表面性能を作り上げています。
ホコリ防止のために囲われたスペースで塗装を行っています。

合板の工場見学

次に合板工場を見学させていただきます。
まず向かったのは丸太置き場。
こちらの写真の中央が赤くなっている丸太が杉(スギ)。
こちらの写真は桧(ヒノキ)です。
※工場内は撮影禁止だったため、文字のみでお伝えします※
【合板の製造工程】

1.芯出し

木材の外側の樹皮をまずはむいていきます。

2.丸太を薄く剥く

大根のかつらむきのように原木をむいて、薄い単板にしていきます。
各々の丸太は均一な円柱ではないので、端材が出てしまったりもします。
端材は加工ブースの下に常にコンベアが流れており、常にそこで回収されています。
一部が欠けてしまっている単板など補修が必要なものもあります。
食材を薄切りするときに、刃の入り方が斜めになってしまって途中で食材がない場所を切ってしまうときに似ている感じでしょうか。
そういった補修が必要になるものは、合板の中板もしくは中単板で使うそうです。
薄い木の板が連なっているものをカットして、補修用テープで繋ぎ合わせて3×6サイズにしていきます。

3.乾燥

ドライヤーを通して乾燥させます。

4.選別

スキャナーで各単板の表面を読み取り、AIの判断で選別を行っています。

5.貼り合わせ

合板にするために各単板を張り合わせていきます。
横目になる単板に糊がついていて、人の手で縦目の間に横目になる単板を次々セットしていきます。
最初の説明で教えていただいた通り、ノダでは「桧・杉・桧・杉・桧」という形が基本になるため、
その形で5枚合わせにセットしていました。

6.熱圧

5枚セットにした合板をホットプレスで熱します。

7.仕上げ

はみ出してしまった接着剤などを含めて正寸カットします。
また、このままだと最初に原木をむいたままの触り心地になっているので、表裏面をサンドペーパーで削ります。

8.検査

商品のチェックを行い、1山毎にまとめて出荷できる状態にして生産は終了です。

いかがでしたか?

今回の工場見学では、ノダのこれまでの沿革や商品についてだけではなく、普段はあまり知られることのない、
国産材へのこだわりや環境に配慮した取組みなどもご紹介いただきました。
文章のみでのお伝えとなってしまったので、なかなか伝わりづらい部分もあったかと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。

ノダは仙台・東京・横浜・清水・名古屋・大阪・福岡にショールームがあります。
新築・リフォームの際は、ぜひノダのショールームも訪ねてみてくださいね。

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