送料は1点につき1,000円です。30,000円以上ご購入で送料無料!(一部対象外品あり)

【神保電器】ショールーム見学

今回は、神保電器のショールームを訪ねました。

神保電器とは

神保電器は1918年創業のスイッチ・コンセントの専業メーカーです。
商品は千葉工場と岐阜工場で生産しています。
スイッチやコンセントといった、一見身近な製品を作っていますが、あまり聞き馴染みがないという方も多いのではないでしょうか。
神保電器は、元々官公庁の物件をメインにしており、公営住宅などでよく使われています。
昔の神保電器のイメージは「野暮ったいけど丈夫!」、今ではおしゃれなスイッチメーカーへと変わってきています。
一般住宅でも採用されており、デザイン性の高いおしゃれなスイッチをラインナップに揃えています。

神保電器の特長

そんな神保電器の特長は、マット加工を30年以上作り続けていること
以前はマット加工だから採用してもらえないということもあったそうですが、今ではマット加工「だから」採用してもらえるくらいマット加工が人気になっていますよね。
神保電器は「手触り・押し心地」を大切にした商品開発を行っており、マット加工ひとつとっても、かけ方を変えているそうです。

スイッチ・コンセントにはJIS規格が存在しています。
先ほど昔は官公庁への納入がメインだったとお伝えしましたが、官公庁で求められる耐久性はJIS規格以上のもの。
オーバースペックなのでは?と思うくらい高い基準での生産をされています。
そのため、神保電器のスイッチ・コンセントは耐久性が高いのも特長です。

また、神保電器のスイッチは「シーソー式」が採用されています。
シーソー式にすることで、接点が2ヵ所になるため、壊れにくいそうです。
世界的にもシーソー式のスイッチの方が主流。というのも説明いらずで分かりやすいからです。

さらに、シリーズ毎にしっかりコンセプトを決めて商品開発を行っているのも神保電器の特長。
ここからはショールームで、コンセプトを伺いつつ実際の商品を見せていただきます。

J・WIDEシリーズ

「柔らかく、優しい」をテーマに開発されたJ・WIDEシリーズ。
スイッチの機構はシーソー式になっています。
開閉がものすごく柔らかい設計で、どこを押してもスイッチの開閉ができるようになっています。
例えば、帰宅の際、両手がふさがっていたとしても肘でボタンを押せばオンオフできるくらい、柔らかい設定になっています。
J・WIDEシリーズには、メタリックもあります。
シルバー、メタリックグレー、メタリックブラック、ダークブラウンの4色。
基本的にはマットな質感と輝きをテーマにしているので、メタリック調の物は、表面にラメが入っています。
シルバーは光の当たり方によってはシャンパンゴールドのような色味にもなります。
ラメが入ってはいるものの、光すぎることはなく、邪魔にならないくらいの落ち着いた輝きを見せてくれます。
J・WIDEシリーズは、樹脂製です。

SUSTEシリーズ

ステンレス製のプレートを使ったSUSTE(サスト)シリーズは、溶接ではなく絞りによって角を出しているため、プレートの角がとにかく美しい製品です。
ヘアラインにブラスト加工を施して、さらにクリア塗装を行っています。
そのため、指紋が付きにくい仕上がりになっています。
通常の樹脂製プレートは、2枚のプレートを合わせて作っています。
SUSTEシリーズは、1枚を折り曲げて加工したものなので、とても手間をかけて作られている製品。
大量生産もしにくい加工方法でもあります。
それでも、その美しさ、ディテールへのこだわりが光る製品に仕上がっています。

プレトラックコンセント

コンセント火災をコンセント側で未然に防いでくれるもの、それがプレトラックコンセントです。
冷蔵庫や洗濯機、トイレなど差しっぱなしにすることが多いコンセントってありますよね。
ホコリがたまりやすく、かつ水まわりなので蒸気が発生しやすい場所です。
そういったところで水蒸気とホコリが誘発して、ガスが発生し、火災になってしまう可能性があります。
こちらのプレトラックコンセントは、コンセントに小さな穴があいており、穴の奥のセンサーでガスを検知することができます。
そしてガスを検知した際には、大元の分電盤の電気は遮断せず、一旦負荷側の電源を遮断してくれます。
ブザーも鳴り「火災手前ですよ」とお知らせしてくれる仕組みになっています。
イメージとしては、コンセントにブレーカーがついているような感じです。
もちろん本来はプラグを差しっぱなしにせず、定期的に掃除をするのがベストですが、家電のコンセントは抜き差しする機会もなく場所も裏側だったりしてなかなか難しいですよね。
なかなか掃除できないものとして、差しっぱなしの状態でも安全に使えるようにと作られた製品です。

RaPro

新しい「タイムレス」になろう、と作られた防雨形コンセントです。
これまでの防雨形のコンセントはカバーも全て一体型になっているものが主流でした。
RaPro(レプロ)はマイナスドライバーを差し込むと、カバーを外せるようになっています。
何かがぶつかったりしてカバーが割れたり壊れてしまった時に、カバーだけ取替えができるようになっています。
ホワイト・シルバー・ブラック・ライトブラウンの4色展開で、例えば外壁を塗り替えたときも近い色に変更することができます。

NKシリーズ

NKシリーズのコンセプトは「ミニマル」
水平垂直で無彩色の3色展開となっています。
こちらのスイッチもシーソー式。
エッジにこだわったデザインが特徴です。
J・WIDEシリーズと違うのは、スイッチの開閉に重みがあり、押し心地を楽しんでいただける形になっています。
「ダイニング」等のネームは一切なく、本当にシンプルに、ミニマルなデザインを追求したスイッチになっています。

NKシリーズは、この良さを分かってくれた方が見つけて使ってくれることが多いそうです。
建築物は一度建てると、かなりの年月そこにあり続けることがほとんど。
時代が変わっていっても、そこで邪魔をせず馴染む存在であるようにと設計・デザインされています。
1つのパネルに2つのスイッチがある場合も、通常均等なサイズのスイッチになりますが、デザイン性だけでなく、覚えやすいようにという意味もあって、大小異なるサイズのスイッチを配置しています。

NKシリーズ:コンポスイッチシステム

照明やブラインド、アッテネーターなどのスイッチを1つのプレートにまとめることができます。
ミニマルなデザインのNKシリーズだからこそ、スイッチがいくつも並んだ時に、美しさが際立つ設計になっています。
JIS規格の範囲内で、デザイン変更も行いました。
例えば、接地極はもともと上部がラウンド状のものでしたが、NKシリーズのコンセプトに合うよう、真四角に変更しました。
表面の凹凸もできるだけなくすまたは段差を小さくしてすっきりとした印象になるよう変更しています。

そもそもなぜ凹凸があるの?

凹凸はない方がシンプルですっきりしますが、火災になってしまった時に沿面距離を延ばすためにつけられています。
安全性だけを考えるとこれまでのコンセントのデザインの方が安全ではありますが、安全性はもちろんだけれど意匠性も大切にしたいという方が増え、そのニーズに応えるべくNKシリーズではデザインを一新して発売しました。
※意匠性にこだわっていますが、もちろんJIS規格をクリアする安全性を備えています。

コンセントの穴のサイズってどうして違うの?

コンセントの穴は7mmと9mmと実はサイズが決まっています。
9mmの穴は接地側と呼ばれ、地面に接続されています。
7mmの穴は電圧側といって電気をプラグに届ける役割を果たしています。
それが視覚的に分かるようにサイズが変えられています。

日本初!DALI-2インプットデバイス

NKシリーズから4月に販売開始された、DALI-2インプットデバイスもありました。
利用シーンに合わせて簡単に照明・ブラインドの操作ができたり、または時間帯によっても設定しておくことができます
調光と調色も1つのつまみで変えることができます。
双方向通信で情報をやり取りしており、バーグラフがそのエリアの光(明るさ・色温度)と連動しています。
ショールームでは約5分に短縮した1日の照明・ブラインドの自動変化を見せていただきました。
照明やブラインドで光が変わることでショールーム自体の雰囲気も変わっていきますが、これを手動で行うのは大変なことですよね。

特に店舗やレストランなど、雰囲気作りにこだわりのある場所で採用すると良いかもしれません。
モードもいくつか設定できるそうなので、例えば春夏秋冬でイメージを変えた設定をしておくなども可能です。

そもそもDALI-2って何?

DALIとは、Digital Addressable Lighting Interfaceの略です。
照明制御(点滅、調光、調色や点灯状態監視)に特化した規格で、 国際規格IEC62386にて規格化されたオープン規格であり、欧米で広く普及しています。
メーカー独自開発でなく、オープン規格であるため、1社独占する必要なく、複数メーカー混在でシステム構築が可能です。
近年、オープンシステム規格を採用条件とする施主・設備設計事務所・ゼネコン等が日本でも広がりつつあります。

神保電器のこだわり

商品開発を行うときに、角度を何度にするのか、どこから落とすのか、見え方などたくさん課題が出てきます。
図面上で決めたとしても、金型に落としたときに現実的か?作りやすいのか?など、他部署との打ち合わせも必要になります。
作ってみたら思っていたものと違う、、、という場合も。
製品化するまではとても時間がかかるそうです。

人によっては「そんなに細かいところまで!?」と思われてしまうかもしれませんが、ニッチなところにこだわるのも神保電器らしさかもしれません。
例えば写真の右と左にあるネーム付きスイッチ。
プレートのデザインに合わせて、中のネームのデザインも微妙に変えています。
よりマット感のある加工を施し、プレートのラウンドに合わせてネームにもR(角の丸み)を出しています。
設計士やデザイン・インテリアコーディネーターはマットが良くて神保電器を選んでくれていたりもする。
それなのに、ネームの部分の材質が違って光沢があると、マット部分が少ないね、ということになってしまうので、あとからネーム部分を縮小したものを出したそうです。
「小さなことではあるけれど、こだわりが多い方が喜んでもらえる」と話されていました。
こうして様々なスイッチやコンセントを一気に目にする機会もそんなにありませんが、今回ショールームを見学して感じたのは、ラウンドで艶があると昔からあるタイプのスイッチ・コンセント、という感じがしますが、ラウンド加工の製品もマット加工されていると古い印象がないということです。
最近の流行としては、スクエア型の直線で作られたスイッチの方が人気とのことです
塗り壁みたいなところだとラウンドの方が一体感が出るそうです。

こだわりがあると神保電器を指名してくださる方も多いのだとか。
ショールームでの展示方法がプレート式になっているのにも理由があります。
住宅のスイッチやコンセントの周りはクロスが張られていることが多いですよね。
クロスもいろいろと用意されているため、クロスにコンセントやスイッチを重ねて、イメージを掴めるようになっているんです。
例えば新築やリフォームの際にクロスが決まっているのなら、自宅で使うクロスを持ってきて合わせることもできますよ。

いかがでしたか

NKシリーズ、J・WIDEシリーズは全てマット加工のため、シリーズ違いで同じ部屋に混在させても統一感が生まれます
NKシリーズは美しいですが、価格で悩んでいる、、、という方も、全てをNKシリーズにするのではなく、コンセントはJ・WIDEシリーズを使って、スイッチをデザイン性の高いNKシリーズにするなどの組み合わせもできます。

当たり前にあって選べることを知らない人も多いのではないかと思えるスイッチやコンセント。
実はとても奥が深く、触り心地や耐久性にも配慮しながら作り続けている神保電器さんでした。
ぜひ新築・リフォームの際はスイッチやコンセントまでこだわってみてはいかがですか?

ジェイリライフで取扱っている神保電器の商品の一部をご紹介。

※プレートやスイッチ・コンセントはバラ売りとなっているので、希望の商品を組み合わせてご購入ください。
\神保電器の製品一覧を見に行く!/
神保電器
 
・・・ジェイリライフ会員募集中・・・